ネットショップを始めようと思うのですが、どのような法律に気を付ける必要がありますか。また、商品についての宣伝広告をする際に気を付けなければならない法律はありますか。

インターネットで売買契約を締結して、商品の提供を行う取引は、特定商取引法の「通信販売」に該当しますので、特定商取引法の規制に従う必要があります。

宣伝広告については、特定商取引法にも定めがありますし、不当な景品や表示について規制しているの景品表示法にも気を付ける必要があります。

解説

特定商取引法には、「通信販売」に関して、販売条件の広告に際する表示(第11条)、承諾通知(第13条)、クーリングオフ(第15条の2)などの定めがあります。

販売業者や役務提供事業者は、「通信販売」において商品の販売条件の広告をする際、広告内に商品の販売価格、商品の代金の支払い時期及び方法、商品の引き渡し時期等、商品の売買契約の申込の撤回又は売買契約の解除に関する事項(クーリングオフを認めない場合はその旨)、販売業者の氏名、住所、電話番号などをウェブサイト上に表示する必要があります(第11条)。

「通信販売」の宣伝広告については、販売業者等は、商品の性能、種類、効能、商品の原産地等、また、売買契約の解除や撤回に関する事項について、誇大広告をしてはならず(第12条)、また、一定の場合を除き承諾を得ていない人に対して電子メール広告を送信してはいけません(第12条の3)。

特定商取引法のこれらの条項に違反すると、主務大臣から必要な措置についての指示(第14条)や業務停止(第15条)処分等を受けることになりますので注意が必要です。

宣伝広告については、特定商取引法以外に景品表示法にも気を付ける必要があります。景品表示法では、優良誤認表示の禁止(第4条第1項1号)、有利誤認表示の禁止(同2号)、その他誤認されるおそれのある表示の禁止(同3号)、景品類の制限(第3条)について定められており、これらに違反すると、違反行為の差止、防止のための必要な処置についての指示や命令という処分の対象となる可能性があります。

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