契約書に関するQ&A

契約書に関するQ&A・契約書に関するQ&A・契約書に関する質問・疑問をクレア法律事務所の弁護士がオンライン上で回答しています。

業務委託契約について、準委任・請負はどのように区別しますか。

1 はじめに 委託者が自社の業務を第三者である受託者に実施してもらう場合、業務委託契約を締結します。 業務委託契約は、大きく「請負」「準委任」の2つに分類できます。 本記事では、請負と準委任の区別について説明します。 特に、法律相談を受けていると「請負は委託者に有利」「準委任は受託者に有利」などと漠然と理解されているように感じますが、それは正確ではありません。両者が法的にはどのように異なるのか正...

会社を経営しています。従業員との間で秘密保持契約を結びたいのですが、どのような点...

1 はじめに 会社が流出を防ぎたい情報には、製品の開発に関する技術や、販売における価格決定等の製品に関する情報や、業務提携に関する情報、顧客情報など、様々なものがあります。 従業員がこのような情報を持ち出して不正利用すれば、企業に大きな損害が生じます。最近でも、ある会社の従業員がライバル会社への転職に際して企業秘密を持ち出したことが大きなニュースになりました。 2 秘密保持契約の前提条件 秘密保持...

東京都で事業を行なっています。取引先との間で契約書を作成する際には、暴力団排除条...

1 はじめに 一般に、暴力団排除条項が入った契約書はよく見られますが、そのような条項が入っていない契約書も取り交わされています。暴力団排除条項は、必ず契約書に入れなければならないのでしょうか。 また、取引先から、「暴力団等反社会的勢力ではないこと等に関する表明・確約書」等の表題の書面への署名を求められたことのある方もいるかもしれません。このような場合、この書面への署名は、法律上どのような意味を...

自身が創作した著作物の譲渡を検討しています。譲渡後も、著作物の使用は続けたいです...

1 はじめに 著作権の対象となる著作物は、データの形で存在することがあります。そうすると、通常の動産(例えば車など)と異なり、著作権を譲渡した後も、譲渡人の手元に著作物がデータとして残ることがあり得ます。 また、著作物を創作をした者からすると、自分が創作した著作物は自分が使い続けるのが当然と考える傾向があります。 以上からすると、著作権譲渡後も、譲渡人が、譲受人の許可なく、著作物の使用を続けて...

契約書に印紙を貼付しないと、契約は無効になりますか。電子契約の場合には、印紙はど...

1 はじめに 契約においては、契約書に印紙を付して手続を進めることがあります。このように印紙を付する法的根拠は、印紙税法第2条です。 本記事では、①印紙税法の内容、②印紙を適切に付さなかった場合の帰趨、③電子契約の場合の印紙の要否について、具体例を示しながら解説します。 2 印紙税法の内容 印紙税法(以下、「法」といいます)第2条及び第3条は、以下のとおり定めています。 (課税...

損害の範囲について教えてください。契約交渉で損害の範囲が争点になっています。

1 はじめに 契約書では損害賠償条項が設けられ、損害を生じさせた当事者が賠償するべき損害の範囲が定められることがあります。 このような損害賠償責任の範囲を定める条項は、当事者の利害関係が対立するため、契約交渉の主要な問題点となることが多いといえます。 例えば、損害賠償に関する条項の契約交渉において、「特別損害に限る」や「損害額は○○万円を上限とする」「直接かつ現実に生じた損害に限る」「逸失...

製造物責任とは何ですか。製造物責任について契約条項に含まれている場合、何を留意す...

1 製造物責任とは  製造物責任は、製品に欠陥があり、それによって被害が生じた場合、その製品を製造した業者等が、その製品の欠陥によって発生した損害について損害賠償責任を負うというものです。 例えば、購入した電気機器が発火し、その購入者が怪我をした場合には、製造業者等に対し、製造物責任に基づいて、損害賠償請求をすることができます。  もちろん、製造物責任がなくても、一般的な不法行為責任や債務不履...

M&A後の旧経営陣向けインセンティブプラン。当社は、会社の売却を進めています。買...

1 はじめに 株式譲渡によるM&Aにより会社を売却する場合であっても、売却する会社の経営に最も明るいのは従来の経営株主であるので、従来の経営株主が直ちに経営を退くのではなく、一定期間、引き続き経営することが求められることがあります。この場合、単純に、株式譲渡契約において、「経営株主は、株式譲渡日後も**年間、対象会社の経営を行う。」などと合意するにとどまることもあり得るところです。 しかし、従...

Q会社が独自に収集・分析した「広告と消費動向の関連性を示すデータ」を、商品として...

A 御社のデータが不正競争防止法の「限定提供データ」に該当する場合、「限定提供データ」に係る不正取得、使用、開示行為に対して法的保護が受けられます。 1 限定提供データとは  限定提供データとは「業として特定の者に提供する情報として電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他人の知覚によっては認識することができない方法をいう。次項において 同じ。)により相当量蓄積され、及び管理されている技術上又は...

電子契約とはそもそもどのようなものであるか、法律的に有効かについて教えてください...

1 電子契約とは 電子契約とは、契約書又は発注書・発注請書を電磁的記録で締結・保管する方法をいいます。電子契約の中にも様々な方法があります。 2 電子契約の有効性 日本の民法では、売買や業務委託等の契約は、原則として契約内容について当事者間の意思の合致があれば成立します。口頭のやり取りや、メール、チャット上のやり取りだけでも契約は成立します。しかし、口頭で合意しただけでは、契約があった...

Q.当社はあるアプリを開発して広くユーザーに提供しています。この度、改正民法に新...

A.定型約款該当性、定型約款に含まれる条項の内容、定型約款の表示方法、定型約款の変更の方法について確認することがポイントになります。 1 定型約款該当性 (1)まず、御社の利用規約が改正民法上の定型約款にあたるのか確認してください(改正民法548条の2)。 「定型約款」とは、「ある特定の者(例:御社)が不特定多数の者(例:ユーザー)を相手方とする取引であって、その内容の全部又は一部が画一的であ...

2020年4月1日改正の新民法は、これまでに生じた取引に適用されるでしょうか。ま...

1 はじめに 2020年4月1日に新民法が施行されました。施行日以降に生じた取引は、新民法に基づくことになります。 他方、施行日より前に締結されている契約には、従来の民法が適用されることがあります。そのため、2020年4月1日以降も、従来の民法を全く参照する必要がなくなるわけではありません。 本稿では、新民法と従来の民法のいずれが適用されるのか、について実務上留意するべき点を解説します。 2 ...

新型コロナウイルスによってイベントや習い事教室が中止になりました。チケット代金や...

A 原則的に返金されます。 1 返金される理由 (1)契約に基づく返金  まず、イベントのチケットを購入する際の利用規約や、習い事教室を受講する際の契約に基づき返金を請求できる場合があります。契約や規約のなかで、中止の際にチケット代や授業料を返金する定めがあるか確認してください。このような定めがある場合は、原則的に返金請求ができます(例外は後記2(1))。 (2)法律に基づく返金  規約や契約に返...

民法改正によって請負人(受託者)の瑕疵担保責任が変わると聞きました。どう変わるの...

はじめに  今般の民法(債権法)改正(2020年4月1日施行)により、請負人の瑕疵担保責任に関する規定が変わりました。そこで今回は、改正規定のなかでも、会社間でよく利用される請負業務委託契約において影響力が大きい改正規定の紹介とポイントを解説します。 改正法では「瑕疵」という文言が使われなくなります  まず、現行法で使われている「瑕疵」という文言は、改正法では「種類、品質又は数量に関して契約の内容...

Q 改正民法が一部の規定を除き、2020年4月1日に施行されます。契約書を作成す...

A 契約書(特に各種業務委託契約)には契約の有効期間において自動更新条項が定められていることがよくあります。改正民法施行後に自動更新条項により契約が更新された場合、更新後の契約には改正民法が適用されます。そこで、今後改正民法施行後に自動更新が見込まれる契約を締結する場合には、あらかじめ改正民法に対応した契約条項を盛り込むなどの対策を施すことで、改正民法適用に関するトラブルを未然に防ぐことができます...

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