外国人が日本で会社を設立することはできますか?

外国人の方でも会社を設立することは可能です。
ただし,会社経営をしていくためには「経営・管理」ビザを取得することが必要です。

解説

「経営・管理」ビザ

日本に入国した外国人の方々は,その在留資格により認められている範囲で活動を行うことができます。日本において事業の経営を行うことが認められている外国人は,次のいずれかのみです。

(1)「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」のいずれかにあたる者
(2)在留資格「経営・管理」を有する者

(1)のいずれにもあたらない方は,(2)「経営・管理」ビザを取得することが必要になります(従来「投資・経営」ビザと呼ばれていたものは,出入国管理法平成27年改正により「経営・管理」ビザに変更されました。)。

現在,日本で企業に勤務している外国人の方であれば「技術・人文知識・国際業務」等の就労ビザを取得しており,外国人学生の方であれば「留学」のビザを取得していることが多いと思います。そこから起業して会社を経営するためには,在留資格を「経営・管理」に変更する手続をとる必要があります。

在留資格変更の流れ

現在日本で就労・留学している方の場合は,新会社設立手続を済ませた後,各役所への届出や,本店所在地となる事業所の確保,従業員の採用等も行った上で,在留資格変更許可申請を行います。申請が認められると,「経営・管理」ビザを取得します。

したがって最悪の場合,会社を設立したのに「経営・管理」ビザを取得できなかった,という事態も生じ得ます。そうならないように,在留資格変更許可申請が認められるよう十分に準備しておく必要があります。

「経営・管理」ビザ許可基準

経営・管理ビザの許可基準は2つです。両方の基準を満たさなければ「経営・管理」ビザに資格変更することができません。

 (1) 事業所が確保されていること
 (2) 一定の事業規模があること

(1)事業所の確保

会社の事業所は,住居とは独立した区画であって,継続的に事業を営むことを前提としているものを確保しなければなりません。例えば,自宅住居やマンスリー賃貸部屋を事業所とすることは,原則としてできません。
インキュベーションオフィスを事業所とすることは,それが企業支援を目的に一時的に事業用オフィスとして貸与されているものであれば認められるものとされています。ただし,作業スペースの仕切りの有無や,固定席であるかどうかといった具体的な使用形態をもとに事業として認められるかが判断されますので,施設をあらかじめ確認しておく必要があるでしょう。

(2)事業規模

在留資格を得るために必要な事業の規模は,「2人以上の常勤職員を雇用できる程度の規模」とされています。具体的には,実際に常勤職員を2人採用しているか,初期の投資額(資本金,その他の設備投資に要した費用)が500万円以上であれば,必要な事業規模を満たしていると判断されています。

これらの基準に関する具体的な事例が,法務省「外国人経営者の在留資格基準の明確化について」に紹介されており,参考になります。

参考

法務省「外国人経営者の在留資格基準の明確化について
法務省「総合規制改革会議の『規制改革の推進に関する第3次答申』に関する在留資格認定

Category:会社法 , 設立

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