当社はインターネットニュースサイトを運営しています。大手新聞社等のニュースサイトの記事の見出しを集めて表示するというサービスを始めようと思うのですが,法的な問題はありますか。

他社サイトのニュース記事の見出しを無断でコピーして自社ニュースサイトに表示することは,場合によっては不法行為にあたり,損害賠償責任を負う可能性があります。

解説

 同様の事例を扱った過去の裁判例をご紹介します。

 あるニュースサイト運営者は、大手新聞社のニュースサイトの見出しをコピーして,自社の提供するサービス(1行ニュースを自社及び自社の顧客のサイトに表示させるサービス)で表示させていました。このため、①著作権法違反と②不法行為の成立が問題となりました。  裁判所は,①著作権違反について,本件ニュース記事見出しは個別的に見て著作物にはあたらないと判断しました。
 しかし,②不法行為については,以下のような事情をふまえ,被控訴人の行為は社会的に許容される限度を超えたものであり,不法行為にあたると判断しました。

  • ニュース記事見出しは報道機関が労力・費用をかけた活動の成果であること
  • 見出しからニュースの概要を一応理解でき,ニュース記事見出し自体が有料で取引されているなどの独立した価値を有していること
  • ニュースサイト運営者の行為は,新聞社に無断で,営利目的で反復継続して行われていたこと
  • ニュースサイト運営者は新聞社の記事見出しが作成されて間もない時期に,特段の労力を要することもなく自社サイトにデッドコピーして記事見出しを表示したこと
  • ニュースサイト運営者の表示した記事見出しは2万サイト程度の数の顧客ホームページにも表示されること
  • ニュースサイト運営者と新聞社とは記事見出しを配信するサイトとして競合しうること

 なお損害額については,コピーの記事見出しを表示していた期間,月額約1万円と認定されています。

参考

知財高裁平成17年10月6日判決―読売オンライン事件

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