プライバシー重視という差別化

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プライバシーデータを吸い上げない、プライバシーデータに基づく広告をしないという点をセールスポイントとするITサービスが伸びている。

キューウォント(仏)イクスクイック(蘭)、スタートページ(蘭)、ダックダックゴー(米)などだ。スタートページは、既に510万回/日の利用があるという。

このサイトには、「the world's most private search engine」と表示されている。
privateの趣旨は、リンク先に it protects your privacy、it do not record your IP address or trach your searches.(IPアドレスや検索履歴を記録しません。あなたのプライバシーを守ります。)とあり、それに続けて、プライバシー情報の提供のリスクが説明されている。

自分のプライバシーデータが吸い上げられることに対する「危機感」と、それが商業利用されることに対する「不快感」を持つ人は、確実に増えている。

ユーザーがITサービスを選択する際、「危機感」も影響を与えると思うが、「不快感」も結構影響を与えているように思う。

普段、あまりランチにカレーを食べないのに、何となくカレーを食べに来ている、、、食べながら少し考えてみたら、数日前にグルメ番組でカレー特集を見たことに思い当たったということがありませんか?、、映像が潜在意識に働きかけたのを感じる。

何となく、グーグルでイタリア車の検索をしたり、FBで広告に「いいね!」をしたら、様々なバージョンのフィアットの広告が繰り返し出てくる。CMはそれぞれ魅力的だ。
いつしか、ディーラーで試乗している自分がいる。

振り返ってみると、本当に自分が欲しくて買おうとしているのか? それとも繰り返されるコマーシャルの刷り込みによって購買行動が支配されているのか? 分からなくなってくる。
自己決定権が脅かされているような不快感が生じてくる。

僕は確かに50歳を超えたが、「50代、このサプリを飲んだら元気になった(個人的な感想だけど、、)。」というようなものは今のところ必要としていない。
この手のレコメンドを頂くとミジメな気になる、、、余計なおせっかいはやめてほしいと思う。

ITの活用が進んで、プライバシーデータの重要性が比例的に増したように、その活用によるマーケテイングが進めば、その反対側にもマーケットが生まれる。

・スタートページのように、うちはプライバシーデータを取りませんよ。というビジネスモデル(どうやって稼ぐかは課題だけど、、)

・プライバシーデータを取得する既存サービスに被せて、プライバシーデータを外すサービス

先週金曜日のinnovation weekend でも、日本中の住所を暗号化しておいて、ECサイトで買い物をした人は、最後の宅配業者以外には住所を知られないというビジネスモデルを発表した人がいた。確かに、一人暮らしの女性などには、ECで買い物をする敷居を下げそうだ。

このプライバシー情報を取らない、或いは隠す、というルールやテクノロジーは、様々なビジネスになるような気がする。

Category:ベンチャー , 最近の話題

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古田利雄>
古田利雄

主にベンチャー企業支援を中心に活動しています。上場ベンチャー企業、ナノキャリア、NGC、Canbas等の役員もしています。

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