当社は、最近退社した従業員が個人的に作った簡易なプログラムを業務に使っています。プログラムはどのようなものでも著作権が認められ、作成者の許諾を得なければならないでしょうか。

ありふれた表現で記述された単純なプログラムには、著作権が認められません。

著作物とは、「思想又は感情を創作的に表現したもの」とされています(法2条1項1号)
 コンピュータを動かすプログラムは、プログラム言語の厳格な文法に沿って作成されるものですから、小説などと比べてその表現の幅には限りがあります。またプログラムは、コンピュータを効率的に機能させるために採用することが不可避な表現やありふれた表現で記述されることで、プログラムの記述が他のプログラムと類似しやすいという特徴があるといえます。そのため、単純なプログラムには作成者の個性が表れにくく、そのようなプログラムは著作物としての保護を受けることができません。
 過去の裁判例では、生年月日の値を受け取って星座を示す数値を返す関数をswitch文とif文を用いて表現したプログラムが、「一般的、実用的な記述であり、その長さも短いものであるから、作成者の個性が発揮された表現と評価することはできない」として、著作権は認められないとの判断を受けています。 なお、プログラム言語、プロトコル(個々のプログラムにおける約束事)、アルゴリズム等は、アイディアであり「表現」ではないため著作物ではありません。

〈参考〉

知財高裁平成23年2月28日判決

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