アメーバ経営を話し合った

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昨日、PWC出身の三宅英男公認会計士の勉強会「ヒト×経営活性研究会」に参加した。

テーマは、「アメーバ経営の研究」。

アメーバ経営は、京セラの稲盛氏が開発した経営管理手法で、好業績企業を作り、事業再生に威力を発揮してきたことは皆さんご承知のとおり。

アメーバ経営は、マーケットに直結した部門別採算制度を確立すること、経営者意識を持つ人材(リーダー)を育成すること、全員参加型経営を実現することを目的にしている。

特徴としては、
まず、会社のフィロソフィーを定める。
事業として成り立つ最小単位まで細分化し、アメーバ毎に売上の最大化、経費の最小化を徹底する。
最終的には、時間あたりの付加価値を計算して、その最大化を追求していく。
アメーバ間でのトランザクションを金額評価して値決めを行う(この時の値決めはアメーバ間で真剣に交渉する。)。
アメーバの中の実力者をリーダーに選出する。
アメーバ上での成果を競うが短期的な成果主義と連動させない。
数字の競争で社内がギスギスしないように、飲み会を行う。

JALではアメーバ経営を取り入れて、それまで路線ごとの採算が1ヶ月後に分かる程度だったが、採用後は、飛行機一便ごとの採算が翌日には明らかになるようになった。
これによって一便単位で損益を改善しようと職員が連携し、乗客が少なければ小さい機体に変更したり、パイロットも燃費を考えて飛行機を飛ばすようになり、その結果どうしょうもない赤字会社が、 2,000億円もの利益を出すまでになった。

業務システムの変更によって、皆の考え方が変わり、行動が変わる、そして業績も向上する、組織の構成員の人生も変わる。
アメーバ経営は、すばらしいアイディアだ。これに反対の参加者はいなかった。
しかし、実際に採用している企業は盛和会中心の企業でそれほど広く普及しているとは言えない。それはなぜか?を参加者で話し合った。

アメーバ経営では、従業員のインセンティブは、会社の貢献や他の社員からの賞賛だ。
アメーバの成績は報酬とは連動しておらず成果主義的な考え方はむしろ排除されている。それなので、フィロソフィーの部分がとても重要になってくるが、なかなかフィロソフィーを全社に徹底するのが難しい。
まず、これが大きな問題。徹底する力が求められる。
フィロソフィーが徹底できないと、それまで会社にぶら下がってきた人たちがアメーバを既得権維持のために使う=労働組合化してしまうという指摘もあった。

次に、集計に時間がかかる。この工数の負担が大きいので、現場の抵抗が大きい。
「なぜここまでする必要があるのか?」という疑問が現場から出されるようだ。

また、アメーバ経営は数字を全て開示してしまうので、「ガラス張り経営」にしなければならない。
つまり、公私混同は全くできないので、経営者の中にはそれはしんどいと感じる人も多いようだ。

京セラグループのKCCSは、会社へのアメーバ経営の導入コンサルをしている。コストは約3000万円 インストールするのに1年位かかるらしい。しかし、全従業員が中小企業の社長のような当事者意識で仕事をするようになるなら、 会社は盤石だと思う。

 http://www.kccs.co.jp/consul/

アメーバ経営  私も読みました。じっくり読む価値があります。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%90%E7%B5%8C%E5%96%B6-%EF%BC%88%E6%97%A5%E7%B5%8C%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E4%BA%BA%E6%96%87%E5%BA%AB%EF%BC%89-%E7%A8%B2%E7%9B%9B-%E5%92%8C%E5%A4%AB/dp/4532195578

併せて、「生き方」も良い本です。
http://www.amazon.co.jp/%E7%94%9F%E3%81%8D%E6%96%B9%E2%80%95%E4%BA%BA%E9%96%93%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E4%B8%80%E7%95%AA%E5%A4%A7%E5%88%87%E3%81%AA%E3%81%93%E3%81%A8-%E7%A8%B2%E7%9B%9B-%E5%92%8C%E5%A4%AB/dp/4763195433

TAGS:アメーバ経営 京セラ 稲盛和夫

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古田利雄>
古田利雄

主にベンチャー企業支援を中心に活動しています。上場ベンチャー企業、トランザクション、NGC、Canbas等の役員もしています。

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